あなたは直感が鋭い方だろうか。
「鋭い」と思っている人もいれば、「そうでもない」と思っている人もいるだろう。
直感について扱った実験のこんなデータがある。
ヴァージニア大学のチモシー・ウィルソン博士がある日、こんな実験を行った。
被験者である学生に、ジャムの味覚テストを実施し、直感で点数をつけさせたところ、55%が専門家の評価と一致した。
しかし、「なぜそう思うのかよく考えてから答えてくれ」と前置きした上でテストを行ったところ、一致率は一気に11%台に下がったというのだ。
上達するための練習方法・相手のデータを分析した上での戦術の決定・レギュラーの選出などなど・・・
バドミントンの現場には、熟考の上で結論を出さなければならないシーンが数多くある。
ここをどう過ごすかが、運命の分かれ道。
ありとあらゆるデータを引っ張りだし、脳に汗をかくべきだ。
しかし一方で、データのない相手とのゲームなど、どんなに考えても答えの出ないことも多い。
ここで余計な熟慮を重ねると、ジャムの味覚テスト同様、判断力が鈍ってしまう。
そんなときは、直感に頼るという選択肢があることを覚えておきたい。
私たちの脳は、1日24時間365日稼働し、本人は意識していないところでも情報を集積していく。
直感とは、その情報を元に導かれた結論だ。
そしてそれは、科学的根拠がないからといって、切り捨ててしまうのはあまりにもったいない力を持っている。
本当にバドミントンが強い人は、自分の直感をないがしろにしない。
そして、普段から少しでも多く、少しでも深い知識を得るためアンテナを張っている。
それが直感の精度を磨くことにつながることを、経験から知っているからだ。
■ 今日の格言 「勝てるプレーヤーは味の違いがわかる」