後輩とのコンビで次のローカルバドミントン大会にのぞむ順平。
だが歯車が噛み合わず、ゲームはグダグダになってしまう。
後輩に詰め寄る順平にサーブリターンの達人ミチルは・・・
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後輩とのコンビで次のローカルバドミントン大会にのぞむ順平。
だが歯車が噛み合わず、ゲームはグダグダになってしまう。
後輩に詰め寄る順平にサーブリターンの達人ミチルは・・・
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順平は呆然とコートに立ち尽くしていた。
今回初めてコンビを組む後輩とのぞんだゲーム練習は、まるで形にならなかった。
原因は彼のサーブリターン。
バックハンド側に打たれると、まるで対応できない。
いくら経験が浅いからといって、これで大会に出ようなんてシャレになっていない。
ゲームが終わると、さっそく後輩を呼び出した。
「あのサーブリターンはないだろ・・・ちゃんと練習してるの?」
「そりゃもちろん。先輩にもうまくなったなってほめられてます。」
ノホホンとした対応に、いらだちを感じる順平。
少しずつ口調がきつくなる。
「バックハンドが苦手なら苦手って先に言えよ!」
「・・・」
「情報共有のできないペアがダブルスで勝てるか!!」
珍しく声を張り上げる順平に、チームメイトたちが驚きの表情を浮かべる。
そんな時だった。
「ちょっと順平。何そんなにカリカリしてるの?」
そう声をかけてきたのは、サーブリターンの達人ミチルだった。
さっそく、ミチルにことの成り行きを説明する順平。
話が進むにつれ、その表情が怒りで歪んでゆく。
後輩が叱責されるシーンが目に浮かぶ。
だが、ミチルの怒りが向けられたのは、なぜか順平だった。
「何であんたが指摘してあげないのよ!」
「え~っ?僕ですか?」
「あんた以外に誰がいるっていうのよ!!」
「いや、小学生じゃないんだから、苦手なことがあるなら自分で言ってもらわないと・・・」
唖然とする順平。
後輩も目を丸くしている。
そんな2人を交互に見ながら、ミチルは言い放った。
「あんた鏡なしで自分の顔が見れる?パートナーの欠点を見つけられるのはパートナーだけよ。」
ポイント
「ダブルスが強いペアが試合前にしていること」でもお話しした通り、情報共有はダブルスで最も大切なことの1つ。
特にお互いの欠点を共有しておくことは、勝敗に直接関わってきます。
さて、ここで大切なことがあります。
それは、パートナーが苦手なこと・できないことを「こちらから」把握しようとする姿勢です。
本編でミチルさんも言っている通り、自分で自分のことを客観的に把握することは困難です。
人によっては、自分の苦手な部分に気づいてすらいないことがありえるのです。
そんな不確かな情報を元に戦略を組んでも、良い結果が出るはずはありません。
特に初・中級者は自分のことで精一杯になりがちです。
しかしそれでは、見えるものも見えなくなっていきます。
たとえ今はできなくても、常にパートナーに目を向ける意識を絶やさないようにしましょう。
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