日本人は昔から勤勉で真面目な民族だと言われている。
自分に厳しく、サボることなくひたすらに学び、働く。
実際、企業で働く人の平均労働時間は世界でもトップクラスの長さというデータもある。
海外では、「休むこともせず働き蜂のようだ。」と皮肉を言われることさえあるようだ。
これは企業の労働者だけに限った話ではない。
日本のスポーツ界でも、練習は長時間やればやるほど良いという考えが深く根付いている。
そのため、ほとんど休憩を取らず、ぶっ通しで練習をしている人は多い。
結論から言うと、この練習方法は決してプラスにはならない。
それどころか、技術習得の効率は格段に悪くなる。
休憩を入れずに練習を続けると、肉体・精神とも緊張状態が続き、集中力が切れてしまう。
これではいくら練習をしても、技術は身につかない。
そればかりか、間違ったフォームや悪い癖がつく原因にもなりかねないのだ。
今日、休憩の重要性は、スポーツ科学の発達によって徐々に見直されてきている。
バドミントンの現場でも、それを理解しているプレーヤーや指導者は多い。
しかし、それでもおざなりになってしまうのが休憩。
その大きな原因の1つが、「キリの良いところまでやってから」という習慣だ。
気持ちはわからないでもない。
しかし、この習慣は「もう少しだけ・・・」と練習を引き伸ばし、気持ちからメリハリをなくしてしまう。
むしろ、たとえキリが悪くても時間で区切ったほうが良い緊張感を保てるものだ。
試合が近づいてくると不安からついオーバーワークな練習をしてしまうもの。
ここで改めてそれを認識し、休憩も練習の一部なのだということを忘れないようにしてほしい。
■ 今日の格言 「上達の速い選手はサボり方も上手い」