表彰台に上がる選手は応援もうまい

勝つための46秒バドミントン語録

最相葉月という女性ライターがいる。

スポーツ・教育・音楽などバラエティに富んだテーマをノンフィクションでつづり、さまざまな賞を受賞している。

今日はそんな彼女の作品群の中から、「東京大学応援部物語」を取り上げてみたい。


この物語は、東京大学の応援部を1年にわたって取材してつくられた。

なかなか勝てない仲間を、最後まであきらめず必死で応援する姿には胸を打たれる。


この東京大学応援部物語の中に、こんな一節がある。


「彼らは、応援にも勝敗があると考えていた。

 野球部が負ければ、応援が不十分だった。

 選手たちの士気を鼓舞できるほど客席を盛り上げられなかった応援部の責任だと考えるのである。」


野球部の勝敗を自分たちのこととしてとらえる。

彼らの責任感と意気込みが伝わってくる一文である。


あなたが本気でより上のレベルを目指しているのなら、このエピソードに感心するだけで終わってはいけない。

なぜなら、責任感はバドミントンで勝つ上での必須事項だからだ。


いくつか例を挙げてみよう。

よく、チームはチーム・自分は自分、というようにチームを切り離して考える人を目にする。

だが、それで本当に良いのだろうか。


考えてみてほしい。

団体戦ではチームの総合力がなければ勝ち進むことはできない。

当然のことながら、自分たちのペアが圧倒的な勝利をあげたとしても、チームメイトが勝ってくれなければ負けてしまうのだ。

自分は自分、などと言っている場合ではないだろう。

普段の練習、そして仲間の試合・・・チームのためにできることはいくらでもあるはずだ。


チームとあなたの関係は、団体戦だけに限ったことではない。

たとえば、自分のチームに調子の上がらないメンバーがいたとする。

彼がイライラしていたり、落ち込んでいたりすれば、彼のパートナーや練習相手にもそれが伝染する。

実際、ペアの一方が調子を崩すと、もう一方もそれにつられて調子を崩す、というのはよくあることだ。

傍から見れば小さなことだが、それがめぐりめぐってチーム全体の雰囲気に影響することだってあるのだ。


試合で結果を残せる人は、チーム内でおこることすべてに目を配っている。

そして、自分がバドミントンをする上で少しでも関わりのあることすべてに責任を持つ。

「自分には関係ない」は衰退の始まりと心得ているのだ。


■ 今日の格言 「表彰台に上がる選手は応援もうまい」


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