教え子を成長させる目標の立て方とは?

目標

ある調査によると、自分の目標を持っていて、それを継続している日本人はたったの5%だそうです。

行き先を決めずに歩いていたら迷子になってしまいますよね。

ところで、バドミントン選手を成長させる目標ってどんなものでしょうか?

具体的なもの?無理のないもの?

でも本当に大切なのは...

それではストーリーをご覧ください。

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先日転入してきた2年の倉沢が、バドミントン部に入部した。

明るく素直な性格なので、部員たちも歓迎ムードだ。


2回目の部活を終えた倉沢は、職員室を訪れた。

この学校のバドミントン部では、岡崎が顧問になってから、各自が自分の目標を提出することが決まりになっている。


「先生、いわれてた宿題やってきました。」

「おう、早かったな。」


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目標 今度の地区大会に出場すること

達成のためにやること

・腕立て伏せ毎日50回
・腹筋毎日100回
・走りこみ毎日5km


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岡崎は、渡された紙をじっと見てから口を開いた。


「お前、いつも目標立ててるっていってたけどさ。それって達成できてる?」

「...できてないです。」

「何でだと思う?」

「途中でしんどくなってサボってしまうんです。」


岡崎はニッコリ笑うとこんな質問をした。


「お前さ、インターハイで優勝したくない?」

「は!?」


倉沢は突然の質問に開いた口がふさがらない。

岡崎は涼しい顔で話を続ける。

 

「お前さ。1年で10万円ためて寄付するのと、5年で500万円ためて豪遊するの、どっちが達成できると思う?」

「そりゃ10万円ですよ。5年で500万円って1年で100万円ですよ。」

「残念、不正解。」

「先生、僕をからかってるんですか?」


岡崎は渡された紙を、ていねいに折りたたんで倉沢に返した。


「お前、寄付するために毎月1万円払い続けるなんて耐えられるか?達成できるかどうかってのはな、大きいか小さいかじゃなくてドキドキするかしないかなんだよ。」


翌日。

岡崎が職員室に入ると、自分の机の上に四つ折の紙が置いてあった。

中を開くとそこには太い赤マジックでこう書かれていた。


「目標:オリンピックで金メダル 倉沢」

ポイント

『あまり大きな目標を立てるとプレッシャーで逆効果になるんじゃ...』


という声が聞こえてきそうですが、それは違います。

プレッシャーを生むのは無理な計画です。


それは登山のようなものです。

どこまでも続く山道は苦しいだけですが、山頂が見えれば、そこに立つ自分を想像できるので疲れも忘れてしまいます。


また、大きな目標にはもう一つ達成しやすい理由があります。

それは、自分の力を引き出すだけではなく、周囲の共感を生み協力者を呼ぶということです。


一流のコーチは目標の持つ力の大きさを知っています。

そして、この力を使いこなし、プレイヤーの才能を開花させるのです。


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