能力を伸ばす正しい努力の仕方とは?

練習

頑張っている人は、それが例え敵であっても好感を覚えるものです。

あなたも、頑張っている教え子はかわいいのではないでしょうか。

さて、この「頑張る。」

特に日本人はよいことととらえていますが、実は「やってはいけない頑張り方」があるってご存知ですか?

指導者はこんな頑張り方をしている教え子がいたら、すぐにやめさせなくてはいけません。

それではストーリーをご覧ください。

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1年の川上は毎日本当に頑張って練習している。

未経験でバドミントン部に入部したのだが、人より3倍努力して急成長している。


しかし、最近疲れが出てきたように見える。


岡崎は先輩と練習している川上を見ていた。

先輩にミスを指摘され、謝っている。


指摘が終わって練習に戻る川上は、戻り際にため息をついてつぶやいた。


「もっと頑張らなきゃ。」


練習終了後、岡崎は川上を呼び出した。


「お前さ、『もっと頑張らなきゃ』って口癖?」

「はい。」

「それ、二度というな。」

「え?」


「お前は誰が見ても部員一努力している!それは間違いない。」

「ありがとうございます。」

「でも、もっと頑張らなきゃっていうのは、今の自分はダメだからもっと頑張れっていってるのと同じだぞ。」

「は、はあ。」

「毎日毎日『お前はダメだ』なんて言われたら、どんなにタフな奴でもダウンしてしまうだろ?」

「確かにそうかもしれないですね・・・でも急に言うなって言われても・・・」


きまじめだなぁ。

岡崎は苦笑いした。


「だったらこれからは何があっても『OK』って言え。失敗しても次へのヒントがつかめたんだからOKなんだ。」

「でも先生。何度も失敗するのは何もつかめていないからじゃないですか?」

「いいや、つかめているさ。でも誰だって何度か失敗を繰り返さなきゃ、本当の習得はできない。」

「それはそうですけど、やっぱり10回も20回も失敗を繰り返したら、やっぱり自分は何もつかんでないんじゃないかって思いますよ。他の部員はすいすいやってることなのに。」


岡崎はため息をついてから、川上の肩を叩いた。


「そんなことを言ったらエジソンはどうなる?あの電球一個作るのに20000回失敗してるんだぞ。」

「それはあの頃の話で今は・・・」

「そう、今だったら簡単だよな。でも、その20000回の失敗がなければ今はないんだ。バドミントンだって同じさ。」


最後に岡崎は川上の目をグッと見つめて口を開いた。


「お前が今繰り返している失敗は、今をあの頃にするために必要な失敗なんだよ。」

ポイント

小さな言葉の違いと思われますが、言葉の力をあなどってはいけません。

ちょっとした言葉でも、それを毎日言われ続けたら、それは心に大きな影響を与えます。

特に、自分の独り言は要注意です。


自分は、自分に対して絶対に嘘がつけません。

どんなにひどいことを言われても、それはジョークではないのです。


目に見える成果は褒められますが、日々の地道な努力はなかなか表に出ません。

だからこそ、こまめに褒めてあげないと、続けられないのです。


いいコーチは教え子の小さな努力を見つけて褒めることができます。

そして、一流のコーチは教え子に、自分自身を褒めるスキルを教えられるのです。


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