どんな名プレイヤーだって、いつかは衰えていきます。
時間は待ってはくれません。
だから、少しでも早く上達したいと願うのは、誰だって同じではないでしょうか。
そんな「少しでも早く上達したい。」というプレーヤーにとって、指導者ができることは何でしょうか。
それでは今日のストーリーをどうぞ。

岡崎はバドミントン部員、神岡を前にあっけにとられていた。
さかのぼること5分前。
バドミントン部員 神岡はいきなり職員室に現れてこう言ったのだ。
「先生、もっと楽に、手っ取り早くうまくなる方法を教えてください!」
(お前なぁ・・・)
その目は真剣そのものだった。
それなりの対応をしないと帰ってくれそうにない。
「神岡。お前はどうすれば良いと思う?」
「練習量を増やすしかないと思います!!」
「だったらそうしてみたらどうだ?」
「だって面倒じゃないですか。」
(こ、こいつ・・・今時の若者は・・・)
岡崎は出かかった言葉をグッと飲み込んだ。
「お前最近、ヘアピンの練習をしてるよな。」
「はい。」
「で、ゲームでもうまく落とせるようになったか?」
「・・・」
黙り込んでしまった神岡。
どうやら、うまくいっていないようだ。
岡崎は話を続ける。
「ちゃんとしたコップと穴の開いたバケツ、たくさん水を汲めるのはどっちだろうな。」
「えっ?どういうことですか!?」
「どこが間違ってるか、わかってする練習とそうじゃない練習。効率的なのはどっちだろうな。」
「そりゃもちろん・・・」
「お前、何でゲームでヘアピンが決まらないかわかってるのか?集中力が切れたから、くらいにしか認識していないだろう?」
「・・・」
「もっともっと真剣に失敗に向き合ってみな。それができるようになれば、今の10倍早く上達できるよ。」
■■■ポイント■■■
これはひとつのプレーだけの話ではありません。
ゲームの捉え方にも関係してきます。
バドミントンでは、何度ダウンしても立ち上がって一発逆転という勝ち方ができません。
言い換えれば、21回ミスをしたほうが負ける、ということです。
点数を重ねる加点法としてだけ捉えられがちなバドミントン。
しかし、満点から失敗の数を引く減点法で競う一面もあるのです。
点を取る方法だけを考えるだけでは、何かが足りないと思いませんか?
失敗をどう捉えるかは、プレーヤーはもちろん、指導者にも重要な課題です。






