木登り上手はバドミントンの教え方も上手い

勝つための46秒バドミントン語録

昔、あるところに木登りの名人がいた。

そんなある日、彼が弟子を指導した。


どんなアドバイスをもらえるのか、ドキドキしながら木登りをはじめる弟子。

しかし、木の頂上にたどり着く頃になっても名人からのアドバイスは一切ない。

やがて名人は、弟子が木を降り始める頃になってようやく、「足の親指に意識を集中しろ」とだけアドバイスしたという。


アドバイス(説明)は、その量・時間が増えれば増えるほど、誤解を生みやすくなり、聴く側の注意も散漫になる。

だからこそ、良い指導者は多くを語らず、ポイントだけを絞って教える。


ポイントを絞ることは聞き手にとっても大切だ。

足運び・グリップの持ち方・力の入れ加減・スイングの軌道・・・

バドミントンをしていると、指導者の指示や自身による気づきで、様々な課題が浮かび上がってくる。

大抵の人は、ここでそのすべてをプレーに反映させようと頭をフル回転させる。


しかし、これは大きな間違いである。

多くの課題を抱え、それに取り組むプレーヤーは、「自分は頭を使っているから、上達に向かっている」と錯覚しがちだ。

しかし、実際には理解が散漫になり、何をやっても中途半端になってしまっているケースが多い。


私たちが本当に頭を使うべきは、溢れかえる課題の中から「やらなくても良いこと」を見つけることだ。

溢れかえる情報に優先順位をつけ、理解できるところまで量を減らしてはじめて上達につながるのである。

教える立場にある人も、教わる立場にある人も、常にこのことを忘れないようにしておきたいものだ。


■ 今日の格言 「木登り上手はバドミントンの教え方も上手い」


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