落合博満。
三冠王・首位打者・打点王・野球殿堂入りなど、数々のタイトルをとったプロ野球史に残る往年の名選手だ。
2004年からの8年間で4回のリーグ優勝を果たした名監督として記憶している人も多いだろう。
そんな彼が、2011年にダイヤモンド社より出した著書「采配」の中で、こんなことを述べている。
『長嶋監督は毎日・全試合に勝とうとした。私は優勝チームでも必ず50敗はするということを前提に戦略を組んだ。』
長いペナントレースを何度も制した落合監督らしい考えだ。
そしてこの考え方は、野球のみならず世の中にあるほとんどの勝負に当てはまる。
バドミントンの大会に多いトーナメント方式には当てはまらない、という人がいるかも知れない。
だが本当にそうだろうか?
1セット21点の3セットマッチの中には、流れの転換期が無数に存在する。
相手の出方をうかがうべき時もあれば、次のセットを優位に進めるために、あえて負けた方が良いときもあるだろう。
自分の試合を振り返ってみて欲しい。
こんな経験をした記憶はないだろうか。
●途中で体力・集中力が切れてしまった。
●第1セットで手の内をさらしてしまい後半で盛り返された。
●初戦は勝ったが、次の対戦相手に研究され不利なゲームになってしまった。
試合当日はもちろん、年間を通して勝負にはさまざまな流れがある。
その流れを見極め、正しいゴールとそこにたどり着く道をしっかりと描く。
その道を歩み切れたものにだけ、勝利の女神は微笑むのだ。
■ 今日の格言 「優勝したい人は長島より落合につく」