球質に変化を付けられない以上、厳しい返球を避けるためには、リズムとコースの打ち分けしかないのがバドミントンのサーブ。
それゆえ、狙ったコースが読まれてしまうのは致命的だ。
まったく同じフォームから多彩なコースに打ち分けるクリス。
それを憧れの目で見る順平が取った行動は・・・
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球質に変化を付けられない以上、厳しい返球を避けるためには、リズムとコースの打ち分けしかないのがバドミントンのサーブ。
それゆえ、狙ったコースが読まれてしまうのは致命的だ。
まったく同じフォームから多彩なコースに打ち分けるクリス。
それを憧れの目で見る順平が取った行動は・・・
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「順平くん、君のサーブはまさに『サービス』だね。」
「クリスさん、遠まわしな言い方しないで分かりやすく言ってくださいよ。」
「・・・つまり、相手にしてみれば怖くもなんともないサーブだってことだよ。コースが分かりやすすぎる。」
クリスの指摘通り、順平のサーブは正面から見ると誰でも、打つコースが読めてしまう。
コースごとのフォームが違いすぎるのだ。
本人はタイミングを外すことでそれをカバーしようとしたりと、がんばってはいるのだが・・・実戦でそんなことを考慮してくれる相手はいない。
順平が努力しているのは、チームのメンバーなら誰だって知っている。
そして、今までそうだったように、きっとこの欠点も克服してくれると信じている。
だからこそ、クリスは少しキツイ言い方をした。
「君ももう初心者じゃないんだ。教えてもらうのではなく目で盗みたまえ。」
「目で・・・盗む!?」
「例えば体育館に入ったら、僕をトイレまで追いかけて全てを見るくらいの気迫を持てないのかい?」
「わ、分かりました!!」
それ以来、順平は本当にどこまでも追いかけてくるようになった。
練習中はもちろん、昼食の買い出し、着替え・・・もちろんトイレまで。
自分で言ったことだが、さすがにストレスがたまる。
これでは自分の練習に集中できない。
「順平くん、いい加減にしたまえ!少しは君も練習したらどうなんだ?見てるだけじゃバドミントンはうまくはならないよ!!」
「でも・・・」
(はー、もう仕方がない。)
根負けしたクリス。
だが、手取り足取り教えるのは、彼の流儀に反する。
「順平くん。今からまったく同じフォームで左、右、前に打ち分けるよ。僕の左手をよく見ていたまえ。1度しかやらないぞ。それを見たら・・・お願いだから僕を開放してくれ・・・」
ポイント
クリスが順平くんに注目させたのは、左手・・・つまりサーブ時、シャトルを持つ手です。
思い返してみてください。
初めてサーブを打った時、一定のコースに飛ばすために、シャトルは常に同じ持ち方、同じ高さ、同じ角度で持つように教わりませんでしたか?
自分の狙い通りのサーブが打てるようになったら、これを逆に使うのです。
ラケット面に対して垂直にコルクの真下を打つのが、まっすぐ一番距離の出る打ち方。
これを基準に、ラケット面に当たる角度とコルク面を変えることで、方向と距離を調整することができます。
また、シャトルの持ち方を変えることで、リリースも変わりますから、飛び方にも変化がつきます。
スイングの個人差で微妙な差が出ますから、自分の意図するコースに飛ぶ打ち方をマスターするには多少の試行錯誤が必要です。
また、シャトルの持ち替えは相手に悟られないよう、打つ直前にするようにしましょう。
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