速いスマッシュや、厳しいコースに飛ぶヘアピンはある程度拾えるのに、サーブリターンにめっぽう弱い順平。
今日も致命的なミスでゲームを落としてしまい、落ち込んでいる。
ミチルが解き明かす順平のサーブリターンの弱点とは・・・
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速いスマッシュや、厳しいコースに飛ぶヘアピンはある程度拾えるのに、サーブリターンにめっぽう弱い順平。
今日も致命的なミスでゲームを落としてしまい、落ち込んでいる。
ミチルが解き明かす順平のサーブリターンの弱点とは・・・
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相手のサーブは無情にも順平たちのコートに落ちた。
ゲーム終了。
反応できなかったことに、後悔の波が押し寄せる。
テニスやバレーボールと違い、強打のできないバドミントンのサーブ。
しかしそこには、コース、スピード、間のとり方、とさまざまな駆け引きがある。
それにしても、最後の最後でサービスエースを許すなんて・・・
「あら、もう終わったの?相変わらずひどいサーブリターンだったわね。最後のは何?サービスエース!?なっさけない。」
落ち込んでいる順平をさらに追い詰める手厳しい声がかけられる。
チームでも随一のサーブリターンの達人、ミチルだ。
さすがに今日だけは
「・・・ミチルさん・・・今日だけはそっとしておいてくれませんか。」
「えっ?何?もしかして一人前に落ち込んでるの?新人君のくせに。」
「・・・僕には落ち込むことさえ許されないんですか・・・」
それまでいつもの毒舌を展開していたミチルも、今日は本気で落ち込んでいると気づいたようだ。
少しだけ声のトーンを落とし、話を再開した。
「あのコートを見て。」
「・・・はい。」
「ゲームは中盤、点差はわずかに1点。」
「そうですね。」
「新人君がレシーバーだったらどんなサーブがくると思う?」
「うーん・・・サーバーは確実に決めたいところだろうし、やっぱり安全性重視でショートサーブですかね。」
その答えを聞いたミチルはため息をついた。
「あなたは何を見ているの?それだから、いつまでたってもサーブリターンが上達しないのよ。」
「えっ?」
「ほらっ、サーブ打つわよ。」
そして打たれたのは、順平の予想に反してロングサーブ。
レシーバーは完全にタイミングを外され、高く上げてしまった。
待ってましたとばかりに打ち込まれるスマッシュ。
「見事に外れたわね。本番だったらあなたは流れを相手に渡していたわ。」
「・・・どうしてミチルさんはロングサーブだってわかったんですか?」
「相手はサーブを打つ前にパートナーとアイコンタクトをしてた。それって『上げさせるから打てよ』ってことでしょ?」
「そ、そんなことまで見てるんですか?」
「サーブリターンは相手がサーブを打ってからじゃなく、あなたが構えをとった時から始まっているのよ!」
ポイント
相手の行動を読むには、もちろんある程度の経験が必要になります。
しかし、意識するだけで見えることはたくさんあります。
ここで言う意識とは・・・もちろんサーバーだけにすれば良いというものではありません。
相手のパートナー、ゲームの流れ、自分のパートナー、そして自分、すべてに当てはまります。
サーブリターンは、相手が打つ前から始まっています。
サーブを打たれる前に、集められる情報はすべて集めることをクセづけていきましょう。
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