通常のレシーブ以上に駆け引きの要素が強いサーブリターン。
レシーバーはどんな球にも柔軟に対応できる準備をしなければいけない。
どうしても反応がワンテンポ遅くなってしまう順平にミチルは・・・
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通常のレシーブ以上に駆け引きの要素が強いサーブリターン。
レシーバーはどんな球にも柔軟に対応できる準備をしなければいけない。
どうしても反応がワンテンポ遅くなってしまう順平にミチルは・・・
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今、順平のレシーブでラリーが始まろうとしている。
頭をフル回転させて相手のサーブを読む。
相手はコントロールに自信があるから、きっとショートサーブを打ってくるはず。
それに、僕がバック側のレシーブが苦手だと思っているはずだから。
バックハンドレシーブを意識し、ギュッとグリップを握りしめた。
そして放たれたサーブは、残念ながらショートのフォア側。
慌てて対応しようとするが、手がうまく動かない。
打ちそこねてしまい、そのままサービスエースになってしまった。
ゲームは進み、ファイナルセット終盤、マッチポイントで迎えた順平のサーブリターン。
この緊迫した状況なら相手は安全にロングサーブを打ってくるはず。
よし、こっちはショートサーブを待っているように見せかけて・・・
そして打たれたサーブは・・・ショートサーブ。
ロングサーブを待っていた順平はワンテンポ反応が遅れてしまう。
力なく返ったシャトルをしっかり押し込まれた。
ゲーム終了。
同じチーム内のゲーム練習とはいえ、やはり負けゲームは悔しい。
サーブリターンの難しさを改めて実感する順平。
相手のタイミングで打たれるサーブを瞬時に判断するなんて、僕にできるのかな・・・
でも、できている人はできている。
僕なんか返すのもままならないのに・・・
(もっともっと経験を積まなくちゃ)
そう気持ちを切り替えようとしていた順平に突然声がかけられた。
「もしかして、サーブリターンが救いようがないほど下手なのは単純に経験不足のせいだとか思ってないでしょうね。」
声の主はサーブリターンの達人ミチルだった。
順平は飛び上がるほどびっくりした。
この人、僕の心が読めるのか!?
気を取り直してミチルに答える順平。
「あの、ミチルさん。僕がサーブに反応できないのは経験だけじゃないんですか?」
「はー、何もわかってないのね。自分の欠点がわかってないなんて、下手くその典型だわ。」
「・・・」
すっかりしょげかえってしまった順平。
そんな順平にかけられたのは意外な言葉だった。
「あなた、サーブそのものには反応できてるわよ。」
「えっ?」
「でもグリップの握り替えが遅いから打ちそこねてしまうのよ。」
「なるほど!で、どうすれば良いんですか?」
「それくらい自分で考えなさい。そのギュッと握られて汗まみれになったグリップを見ながらね。」
ポイント
イースタングリップ、ウエスタングリップといった話はさておき、状況に応じたスムーズなグリップの握り替えができないと、レシーブはもちろん、攻撃にも影響します。
また、フェイントをかけようと思っている時でもギュッと握っていると相手に狙いがバレてしまいます。
上級者のグリップを観察してみてください。
皆、ゆるく握って、インパクトの瞬間だけ強く握るようにしているはずです。
余計な力を入れないことによってスムーズな握り替えを実現しているのです。
単調な練習の中ではなかなか身につかないグリップの握り替え。
常に実戦を意識することで身につけていきましょう。
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