バドミントンのサーブを浮かせないコツ

サーブ

社会人バドミントンチームの新人 順平。

少しずつ慣れてはきたが、まだまだ試行錯誤の日々を送っている。

そんな彼が新たに抱える問題はショートサーブ。

果たして克服することはできるのか?

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順平は落ち込んでいた。

バドミントン初心者を脱出しかけている時期だからこそ、悩みも多い。


それはある日のゲーム練習の後のこと。

サーブを狙い撃ちにされて落ち込んでいた時のことだ。

何気なく入ったトイレ。

すると、順平ペアをコテンパンにしたふたりがやってきた。

順平に気づいていないようで、先程のゲームのことを楽しそうに語っている。


「順平、だいぶ慣れてきたけどまだまだだな。」

「ああ、ネットからあんなに浮いたショートサーブ、プッシュしてくださいと言ってるようなものだぜ。」

「お前は前衛だからいいよ。俺なんか全然スマッシュ打てないし、あくびが出るぜ。」


そこで目に涙をためた順平のことに気づくふたり。


「あら、順平ちゃん・・・いたの!?」


トイレから飛び出した順平はクリスを探した。

サーブこそバドミントン最強の奥義と豪語している彼なら、きっと良い方法を教えてくれるはずだ。


「クリスさ~~~ん!」

「ん?順平くん?どうしたの??」

「実はこうこうかくかくしかじかで・・・」


トイレでの一件を涙ながらに語る順平。

それをフンフンと聞くクリス。


「そりゃあんなに浮いたサーブだったら押し込まれるね。」

「だから浮かないサーブがちゃちゃっと打てるコツを教えてください。」

「・・・いくら出す?」

「お金取るんですか!?」

「世の中そう甘くはない!ギブアンドテイクだよ、順平君。」

「もういいです!」


すっかりすねてしまった順平。

そして練習再開の時間になった。

クリスはコートが空くまでの時間で、パートナーと話をしていた。


「相変わらずクリスのサーブはすごいなぁ。ネットから2cmも離れていないぜ。」

「はっはっは。君たちとは才能が違うのだよ!」

「せめてコツだけでも教えてくれない?」


クリスはチラリと順平を見た。

一言も聞き漏らすまいと必死の形相だ。


(やれやれ、僕もお人好しだねぇ・・・)


クリスは心のなかでそうつぶやくと、わざと声のボリュームを上げた。


「コツは、ネットを怖がらず打つことかな。」

「ネットを怖がらない?」

「少しくらい伸びちゃっても、思い切り打つくらいの方が浮かないし、取りづらいサーブになるものだよ。」


これだ!

クリスに深々と頭を下げると、ダッシュでコートに入る順平だった。

ポイント

ショートサーブには、高いコントロールが要求されます。


しかし、コントロールばかり意識すると、弱く置きにいくサーブを打つようになってしまいます。

弱いサーブはネットにかかりやすいので、それを避けるために軌道は山なりに・・・

これでは、相手前衛の格好の的です。


ネットギリギリ、サービスラインギリギリに打てればベストですが、まずは弱いショートサーブにならないことを意識してみましょう。

多少伸びてしまっても、強く直線的なサーブはなかなか拾いづらいもの。

ショートサーブはネットを超えると落ちるという先入観もあるので、なおさらです。


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