初心者のレシーブはなぜダサいのか?

レシーブ

バドミントン上達に伴って、ハードヒッターを相手にする機会が増えてきた順平。

立て直しの時間が稼げる距離のあるレシーブの重要性を痛感する。

そんなある日、優子のゲーム練習を見ていた後輩たちが・・・

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ある日の大会。

珍しくシングルスで出場した順平は、3回戦でコテンパンにのされてしまった。

戦術・コントロールの正確さ・・・全てが自分より上だった。


そして最も差を感じたのは、スマッシュの攻撃力だった。

このままではいけない。

もっとレシーブ力を上げなくては・・・


そんなある日の練習でのこと。

順平は、後輩たちがゲーム練習を観戦している場面に出くわした。

彼女たちが見ているのは、我がチームが誇るレシーブプリンセス優子のゲームだ。


「優子さん、レシーブうまいよね。」

「本当。それにすごくフォームがキレイであこがれちゃう。」

「ラケットをピンと立てて、カッコ良いよね。」


まったく同感だ。

横目でゲームを見ながら思った。


一切の無駄がないその動き。

細い体で、強打をものともせずに返している。

 


さらに聞き耳を立てていると・・・。


「フォームといえばさ・・・順平さんのレシーブってダサイよね。」

「うん。あんな大振りしてるのに、ぜんぜん飛ばないし。」

「あれはちょっと・・・って、あっ順平さん!」


話し込んでいた後輩の1人が順平に気づき、あわてて口をふさいだ。

だが、全てを聞いてしまった順平の心の傷がふさがることはない。

後輩たちに背中を向けてしまった。


あんなに軽く打っているのに、シャトルはしっかりと飛んでゆく。

余計な力みがないからコントロールも良い。


自分のレシーブと・・・何が違うのだろう。


そんなことを考えていると、ふと先ほどの後輩の言葉が頭に浮かんだ。


『ラケットをピンと立てて、カッコ良いよね。』


(もしかしたら・・・)


あわててコートに視線を戻す順平。

そのひらめきは確信に変わった。


「やっぱり!リストスタンドだ!!」


あれほど大切だと教わったのに・・・

いつの間にか忘れてしまっていたことに驚く順平であった。

ポイント

レシーブは、バドミントン上級者と初心者の差が最も大きく出るプレーの1つです。

うまい人は、必要最小限の動きでシャトルを飛ばします。

一方、初心者は全身を使っているのに、思ったよりシャトルが飛んでいないというシーンが散見されます。


なぜこんな違いが出るのでしょう。

答えはカンタン!

初心者はレシーブのとき、「リストスタンド」・「内旋」・「外旋」がきちんとできていないからです。


これらはバドミントンの基本中の基本。

実際、攻撃的なショットを打つ際は、ほとんどの人ができています。

しかし、レシーブになると話は変わってきます。


特に経験が少ない初心者は、相手がどんな配球をしてくるか読めないため、なかなか自分のリズムでスイングができません。

また、強いショットを打たれると無意識に体が萎縮します。

そのため、攻撃時と同じようにスイングしているつもりでも、基本とかけ離れた手打ちのスイングになってしまうのです。


まずは、レシーブとは、自分が思うより不自由なスイングを強いられるものだということを自覚しましょう。

それを知った上で、攻撃時以上に強くリストスタンドを意識しなければ、いつまでたっても「やっているつもり」になってしまいます。


上級者は「大きく動かなくてもシャトルが飛ばせる」のではありません。

「大きく動かないからシャトルが飛ばせる」のです。


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