最後に勝つレシーバーの考え方

レシーブ

いつもの通り、精力的に練習をこなす順平。

そんなある日の練習ゲーム中のこと。

何気ない順平の1プレーに優子が口を開いた。

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『オフをどう過ごすかが一流と三流をわける。』


そんな有名バドミントン選手のインタビューに触発された順平。

大会シーズンに向けて、この冬を最高の準備期間にすべく、いつも以上に熱心に練習をこなす。


今日も練習参加者が少ないことを受け、ゲーム練習をメニューに3つ入れた。


レシーブプリンセスこと優子とペアを組んでのぞんだ、本日の最終ゲーム。

さすがに飛ばしすぎたのか、少し疲れの見える順平。

だが、その気迫はまったく衰えることがない。

自分よりうまい先輩を相手に、一歩も引かないゲームを展開している。


それは、ゲームも終盤に差し掛かった時に起こった。


集中力が途切れたのか、手元が狂ったのか。

順平のクリアが思ったより、奥に飛ばなかった。


(あぁ、やられる。)


そう思った順平。

ところが、運が良いのか悪いのか・・・相手も打ち損ねた。


しっかり構えていれば取れたかもしれないゆるいスマッシュが飛んでくる。

だが、気持ちの切れていた順平には拾うことができなかった。


(まぁ、こんなこともあるか。次だ次!)


1つチャンスを無駄にしたようでもったいない気もするが仕方ない。

そう気持ちを切り替える順平。


しかし、そんな順平に待ったをかけたのが、優子だった。


「・・・何で・・・取らなかったの?」

「あっ、優子さん。その、ミスショット打ったら、気持ちが切れちゃって。あんな絶好球だったし。」


その答えに、優子の顔が曇る。


「・・・私・・・そんなレシーブする人と・・・組みたく・・・ない。」


コートを出ようとする優子をあわてて追いかける順平。

何度も謝ってどうにか許してもらえた。


プレーに戻ろうとする順平に優子は言った。


「バドミントンは・・・あきらめたら・・・終わり。当たり前のことができなきゃ・・・いつまでたっても一流にはなれない・・・よ。」

ポイント

ある程度バドミントンをやると、どんなミスをすれば失点するかがわかるようになってきます。

その結果、ミスショットを打ってしまうと、そこで気持ちが切れてしまうようになります。

そして、次のラリーに引きずらないよう、しっかり切り替えなきゃと気持ちを入れ直すのです。


しかし、気持ちの切り替え以前にやることがあります。

それはシャトルがコートに落ちるまで絶対にあきらめないこと。


どんなに厳しいショットを打たれても、相手コートにシャトルを返せさえすればラリーを続けられる可能性は残ります。

あきらめてしまえば、万に1つのチャンスもなくなってしまうのです。


また、ミスをした時にあきらめないことの重要性は、単純な精神論では終わりません。

ミスショットは、上級者でも惑わされる不規則な動きをすることが多いもの。

これが逆にフェイントの効果を発揮して、チャンスボールが返ってくることは意外に多いのです。


相手へのプレッシャーを切らないためにも、絶対に最後まであきらめてはいけません。

当たり前といえば当たり前ですが、あなたはできていますか?

バドミントンに限らず、当たり前のことをきちんとできることこそが、勝者の条件なのです。


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