速い球を打つためのスイングはこれだ!

スイング

もっと強く、もっと速く・・・

より速いスイングを心がける順平。

だが、思ったような結果の出ない日が続く。

そんな順平にミチルは・・・

スポンサード リンク


「ちょっと、人のことジロジロ見ないでくれる?気持ち悪いから。」


ミチルに言われ、我に返る。

順平が凝視していたのはミチルの腕。

当たり前だが、自分のほうがずっと太い。


(だったらどうして僕より速いショットが打てるんだ・・・)


順平は練習中、ずっと考えていた。


腕力は自分の方がある。

そして、スイングスピードもミチルには負けていないはずだ。

にも関わらず、ミチルのサーブリターンは順平のものよりずっと鋭い。


(もっと速いスイングをしなきゃ・・・)


全体練習が終わっても順平の練習は続く。

素振りのたびに、汗がコートに飛び散る。


(もっと速く、もっと鋭く・・・)


「あのさぁ、汚いから汗飛び散らすのやめてくれない?」


顔を上げると、そこには不機嫌そうな表情のミチルがいた。


「・・・あとでちゃんと拭きますから。」

「あんたの汗って拭いても残ってそうだし・・・靴が汚れそうでなんか嫌だわ・・・」

「・・・もう、邪魔しないでくださいよ。」


練習に戻ろうとする順平。

それをじっと見守るミチル。

帰る気配がない。


気まずい空気が流れる中、素振りを続ける順平。

突然ミチルが声を上げた。


「あんた、今からシャトル打つからそれを返しなさい。」

「えっ、あっ、はい。」

「いい?打つ前にお腹にグッと力を入れてから打つのよ。」

「お腹に・・・力・・・ですか?」

「いいからやる。あんたみたいなアンポンタンは頭使ってもムダなんだから言われたことをやれば良いの!!」

「はっ、はいぃ!!」


ネットを挟んで相対する2人。

さっそくシャトルが飛んでくる。


(腹に力って・・・そんなことやっても同じだろ)


そんな考えが一瞬よぎったが、言われたとおりにする順平。

すると・・・


打ち込んだシャトルは、これまでになく鋭く飛んだ。


「あ、あれ?」


呆然とする順平。

そんな順平に勝ち誇ったような表情で声をかけるミチル。


「ほらごらんなさい。あんたはわたしの言う通りにやれば良いのよ。」

ポイント

ある程度バドミントンをやっているプレーヤーが強いショットを打てない原因。

それはズバリ・・・ラケットを「早く」振っているからです。

「速く」ではありませんよ。


練習を重ねているうちにスイングスピードは少しずつ上がっていきます。

それなのに同じタイミングでラケットを振れば、打ち損ねになってしまいます。


実際のバドミントンの試合を見てみましょう。

速いショットの打てるプレーヤーは、ワンテンポおいて、球を引きつけてから打っています。


強く速い球を打ちたければ、タイミングはゆっくりと、スイングは速く打ちましょう。


今回のストーリーで、ミチルさんが順平くんにしたアドバイスもそのためのもの。

打つ前に、お腹に力を入れることでスイングのタイミングをワンテンポ遅くしたのです。


スポンサード リンク

関連記事