なぜそのサーブは読まれてしまうのか

サーブ

バドミントンにおける駆け引きの集大成「サーブ」。

ここで相手の裏をかければそのラリーはもちろん、ゲームそのものの主導権を握ることができる。

そんな大切なショットだけに相手に読まれないようにしたいところなのだが・・・

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「目線OK・・・構えOK・・・深呼吸OK・・・」


ゆっくりとサーブの体勢に入る順平。

ショートサーブを狙っているように見せかけて、ロングサーブを狙っている。

ここまで、誰がどう見てもショートサーブを狙っているように見えているはずだ。


そして放たれたサーブは小さな構えに反して大きく高い軌道で飛んでいく。

よし、うまくいったぞ。

順平は心の中でガッツポーズをとった。


ところが・・・相手はそれを読んでいた。

そして打ち込まれる強烈なスマッシュ。


そして昼休み。

もうできあがっているカップラーメンもそのままに考え込む順平。


「なぜだ・・・なぜなんだ。。。」


打つ直前までサービスラインを見ていたし、バックハンドの小さな構えをとっていたから、相手はショートサーブを想像していたはずだ。

相手は裏をかかれて大きくのけぞっているはずだったのに・・・

もしかして・・・表情に出ていた?

いや、そんなはずはない。


考えれば考えるほどわからなくなる順平。

そこでようやく伸びきったカップラーメンの存在に気がついた。


ふと見ると、チームのメンバーが盛り上がっていた。

その輪の中心にいるのは、サーブのクリスこと、クリス花柳だ。


「クリスさん携帯変えたんですね。」

「最近の携帯は便利だよね~。ほら、動画だってサクサク撮れちゃう。」

「あ、これ、順平ですね。」

「うん、さっきのサーブ録画してみた。」


僕のサーブ?

思わず聞き耳を立てる順平。


「へぇ。順平、こんな顔してサーブ打ってるんだ。」

「ははは。まだぎこちないけど必死で考えながら打ってる。良いことだよ。」


やがて、順平のサーブを打ち込んだメンバーが口を開いた。


「そうそう、これですよ。本人はカムフラージュしてるつもりなんでしょうけど。」

「そうだねぇ、これじゃ、バレバレだよ。」

「そりゃ打ち込まれるわなぁ。」


な、何だ!?何がいけなかったんだ?

そしてクリスの口から出たのは・・・


「順平君、ショートとロングでシャトルの持ち方が違うんだよねぇ。まあ初心者によくあることなんだけど・・・」

ポイント

テニスと違い強打の打てないバドミントンのサーブは、いかに相手の読みを外すかが命。

自分の狙いを相手に悟られないよう、細心の注意を払いたいところ。


注意したいのが、シャトルの持ち方。

初級者・中級者の場合、ロングサーブのとき、ショートサーブに比べてしっかりシャトルを持ってしまう傾向があります。

また、ラケットが振りやすいよう、ショートサーブのときよりシャトルを体から離して構える人も多いです。


ある程度同じフォームからショートとロングを打ち分けられるようになったら、意識的に直していきましょう。


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