ゲームを安定させるためのポイント

ゲーム

勝負は何が起こるかわからない、とはよく言われるがバドミントンのゲームでもそれは同じ。

圧倒的なリードで第1セットを取ったはずなのに、なぜか第2、第3セットで逆転負け。

そんなどんでん返しを生むのは意外にも・・・

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「まあこんなものでしょ。あんたにしちゃ上出来だわ。」


あるオープン大会の2回戦。

第1セットを余裕で取った順平とミチルのペア。

とりあえずお褒めの言葉を賜り、ほっとする順平。


まだ実戦経験の浅い順平は、大会に出るたびに緊張する。

昨日もほとんど眠れなかった。

・・・もっとも眠れなかったのはミチルがペアだというせいもあったのだが。


ああ、良かった。とりあえずミチルさんの機嫌も良さそうだ。

確実に返すことを心がけていたが、相手は消極的だし、もっと攻めていこう。

よし、次のセットも油断せずにしっかりいくぞ!


ところが・・・

相手ペアが急に勢いづいた。

あんなにおとなしかったのに、順平の苦手なコースにこれでもかと強打を打ち込んでくる。


少しずつ点差が開きだした。


順平は背後に殺気を感じ震え上がった。

振り返らなくても分かる。

ミチルが苛立っているのだ。


まずい、ここでキッチリ止めないと。

とにかくこのサーブリターンを返さなきゃ。

ここで弱気になってはいかん!


第2セットを落とし、第3セットに望みを託した順平たち。

だが、勢いづいた相手は、サーブリターンの達人ミチルでも止めることはできなかった。


結局、第1セットの快勝から一転、痛恨の逆転負けで大会を終えた。


あんなに点が取れていたのに、どうして・・・

あまりの出来事に頭が回らない順平。


コートを出たその先には、仁王立ちのミチルが立っていた。

そして、会場全体に響く大声で順平を現実世界に引き戻した。


「このおバカ!せっかく勝ってたのにわざわざ負けてどうするのよ!!」

ポイント

たとえ自分が思うようにプレーできていなかったとしても、それで勝ったということは相手にとって有効なゲームができていたということです。

それなのにわざわざ戦略や配球を変えるのは、相手の弱点から手を引くのと同じです。


もちろん、相手が手を変えてくれば、それに順応していく必要はあります。

しかしそれを焦って決めてしまうと、今回の順平くんたちのような悲劇が起こります。


バドミントンのゲームはとても微妙なバランスの上に成り立っています。

ほんの小さなことが、大きく流れを変えてしまうことを自覚しましょう。


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