バドミントンダブルス ドロップのポイント

ドロップ

後衛上達に向け、日々勉強を重ねる社会人チームの新人メンバー順平。

しかし勉強したことが、そのままうまくいかないのがバドミントン。

そんな彼に後衛マエストロこと、大垣はある提案をする・・・

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「頭上に飛んできた球を、オーバーヘッドストロークで相手コートのネット際に落とす・・・ふーむ、なるほど。」


練習の休憩時間、順平はバドミントンの教本を読んでいた。

今取り組んでいるのは後衛のドロップ。

だいぶコントロールはついてきたのだが・・・


ゲーム練習の中でも使ってみるのだが、打ち返されてしまう。

コースが悪いのかなぁ。

それとも・・・

順平の苦悩は続く。

それを見ていたのが後衛のスペシャリスト「小さな巨人」、大垣だ。


「順平ちゃん、どうしたの?難しい顔して。」

「あ、大垣さん。それがドロップがなかなかうまくいかなくて。」

「ドロップ?」

「まだまだ甘いコースにいってしまっていると思うのでもっと練習しないと・・・」

「ふーん、コースねぇ・・・」


大垣は腕組みした。

なにか思うところがあるようだ。


「順平ちゃん、野球好き?」

「え?野球ですか?まあ、好きですけど。」

「今日ナイターがあるから見てみなよ。注目のエース対決だよ。」

「もう真面目に相談してるのに。もう良いです。」


ゲーム練習が始まった。

順平は大垣のゲームを見ている。

後衛のスペシャリストと呼ばれるだけのことはある。

大垣のドロップはきっちりネット際に落ち、おもしろいように決まる。


しかし、残念ながらそこから新しい発見をすることはできなかった。


その日の夜。

順平はなにを見るでもなくテレビをつけていた。

そして、大垣から野球を見るようにいわれていたことを思い出した。


試合は投手戦になっていた。

どちらのピッチャーも隙のないピッチングで相手バッターを抑えている。


バットが空を切る。

3アウトチェンジ。

解説者がこの回のピッチングを振り返っている。


(いやぁ、素晴らしい変化球ですね。)

(まったくです。それにストレートを投げるときとまったくフォームが変わらない。これじゃあバッターはお手上げです。)

(なるほど)


それを聞いた順平の頭に、ひらめきが舞い降りた。


「ストレートと同じフォームから繰り出される変化球。スマッシュと同じフォームから繰り出されるドロップ・・・これだ!!」

ポイント

今回の話題に上がったドロップは、野球で言うチェンジアップ。

スマッシュとの球速差とスマッシュと変わらないスイングスピード、この2つがあって初めて効果を発揮するショットです。

これはスマッシュとドロップだけの話ではありません。

相手がある程度のレベルを超えると、どんなに球速があっても、厳しいコースを攻めても対応されてしまいます。

フォーム、そして配球によるゲームの組み立てで、相手に的を絞らせないことが大切です。


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