速い球でも振り遅れない方法

レシーブ

レシーブの振り遅れに悩む社会人チームの新人メンバー順平。

この日のゲーム練習でも空振りという恥ずかしいミスをしてしまう。

そんな彼が聞いた、「レシーブプリンセス」優子の一言。

果たしてその真意とは・・・

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バドミントン、本当に独特のスポーツだと思う。

学生時代テニスをやっていた順平は、その感覚の違いにずいぶん戸惑ったものだった。

シャトルはあんなに軽いのに、かなり力を入れないとロングサーブは奥まで届かない。

そして、シャトルはあんなに軽いのに、あれだけ力いっぱい打っても拾われてしまう。


・・・スカッ・・・


バドミントンの中で1,2を争う恥ずかしい失敗、空振り。

順平は顔を赤らめた。

対戦相手がクスクス笑っている。


レシーブは、相手に捕まらないように奥に返すのが基本。

この言葉を忠実に守ろうとがんばってはいるのだが、うまくいかない。

ほとんどの場合振り遅れてしまう。

そして今日にいたっては空振りだ。


もっとスイングスピードを上げなくては。

そうすれば振り遅れもなくなるし、当たれば奥まで返せる。

順平はその場で数回素振りをした。

ラケットの風切り音が心地良い。


結局、ゲームは順平ペアの負けで終わった。

練習とはいえ、負けるのは気分の良いものではない。


ふと隣のコートに目を向けると、まだゲームをやっていた。

入っているのは「レシーブプリンセス」こと小牧優子のペアだ。


パワーのある相手は力任せにスマッシュを打ち込んでくる。

だが小牧は涼しい顔でそれをさばく。

しっかりコートの奥まで返るので、相手は徐々に後ろに下がっていった。

そこで空いたネット際に一発。


このパターンが数回続くと流れが徐々に傾いてきた。

相手に少しずつミスが出始める。

結局ゲームは、小牧ペアの逆転で幕を閉じた。


順平はその様子を手に汗を握りながら見ていた。

どうしてあんなレシーブができるんだ!?


そんな順平の耳に、コートから引き上げる小牧ペアの会話が入ってきた。


「優子、いつもながらすごいねぇ。あんなスマッシュどうして振り遅れないの?」

「・・・反発・・・力・・・。」


2人の会話に首を傾げる順平であった。

ポイント

特に初心者の方に多いのですが、振り遅れの原因のほとんどが「力みすぎ」です。

速い球だと、相当な力で打ち返さないと奥まで飛ばないと思ってしまい、余計な力が入ってしまいます。

しかし実際は逆で、球が速ければ速いほど、スピードの反発力が強くなりますから少ない力でも打ち返せます。

極端な話、スイートスポットにさえ当てれば、それだけでネットは超えてくれます。

速い球への対応で注意すべきは、スイングスピードより、腰が引けないことです。

シャトルを体の前で捉えなければ、返すのは難しくなります。

迫力に押されてつい下がってしまいがちですが、1歩前に出てのレシーブを心がけましょう。


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