打ち込まれないロングサーブのコツ-1

ロングサーブ

社会人バドミントンチームの新人 順平は今日もバドミントン初心者脱出に向けて奮闘中。

ひとつ問題を解決したと思ったら、また新しい問題がおこる日々を送っている。

そんな彼が今取り組んでいるのはロングサーブ。

果たして今日は何が起きるのか・・・

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ショートサーブだけに狙いを絞らせないために、ロングサーブに取り組む順平。

愛用のバドミントン教科書を開く。


「ロングサーブは相手をのけぞらせるため、できるだけ奥に飛ばすのがポイント。」

なるほど!


さっそく練習を始める順平。

できるだけ奥を目がけてラケットを振る。


しかし・・・シャトルは意外に飛ばない。

最初の数回は、自分の狙っていたところよりだいぶ手前に落ちた。


それからしばらく練習し、フルスイングでようやくコート奥まで届くようになった。

順平は満足げな表情でうなずいた。


よし、完璧だ!

これだけ奥に飛ばせれば、強打が返ってくることはないだろう。

甘いリターンをメッタ打ちだぜ!!


ところがゲーム練習で。


バシコーン。

強烈なスマッシュを打ち込まれてしまった。


最初は偶然だと思っていたが、何度やっても同じことがおこる。

しっかり奥まで飛ばしているのに・・・何で!?

わずかな自信は粉々に打ち砕かれた。


しばらくして。

サーブのクリスこと、クリス花柳は異様な視線を感じていた。

コートサイドには順平が、ロングサーブの極意を盗もうと目をぎらつかせている。


(やれやれ、あの坊やはいつもいつも。)


クリスは苦笑いしてからゲームに入った。


いつものことながら、クリスはサーブを効果的に決めて、順調にゲームの流れを掴んでいく。

特に今日はロングサーブが良い。

相手がのけぞってしまい、力ないリターンが上がる。


頭をかかえる順平。

僕だってシャトルは奥までしっかり飛んでいる。

なのに、クリスさんのロングサーブは打ち込まれない。


(だいぶ考え込んでいるな。)


順平を見てニヤリと笑うクリス。

そして、もう1本ロングサーブを打った。


順平はそのサーブだけ、今までと何かが違うことに気がついた。

それまで軽々と奥まで飛ばしていたのに、このサーブだけは力いっぱいラケットを振ったような気がする。

それに、さっきまで直線的だったシャトルの軌道が山なりでスピードがない。


予想通り、強烈なスマッシュを打たれてしまった。


自分のサーブが打ち返されてしまったのに、クリスは笑っていた。


(僕のために・・・)


先輩の好意に胸がジーンとする順平であった。

ポイント

初心者の方が、バドミントンをやっていて最初につまづくのがここではないでしょうか。

なかなか飛ばないシャトルを奥まで飛ばそうと、力いっぱいラケットを振る。

俗にいう「手打ち」です。


腕の力だけで飛ばす手打ちは、モーションが大きくなってしまい、相手にロングサーブだとバレてしまいます。

また、軌道が山なりになってしまうため、落下点が容易に予測されてしまうのです。


これを解消するのが、ひざのバネや上半身の回転など、全身を使いシャトルを飛ばすことです。

サーブはもちろん、他のプレーでもシャトルにスピードと距離をつけることが出来ます。


特に、普段からひざを使うことを意識すると、自然にリズムを取るのがうまくなってくるので、攻撃・守備全体の上達が見込めますよ。


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