結果につながる教え子の褒め方とは?

スマッシュ

褒めることは、プレーヤーのモチベーションを高めるのに有効な手段のひとつです。

しかし、あるポイントをはずしてしまうと、全く響かないものになってしまうばかりか、逆にプレーヤーに不信感を持たせることになってしまいます。

あるポイントとは・・・

それではストーリーをどうぞ。

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先週の寒さはどこへいってしまったのか、今週の大阪は暖かい日がつづいている。

ただ、空気が乾燥しているので、校内にはマスクをかけた生徒の姿が目立つ。


特に大きな大会もないオフシーズンだが、バドミントン部は2年を中心に、熱の入った練習に明け暮れる日々がつづいていた。

最近、受験指導が忙しいバドミントン部顧問の岡崎も、今日は何とか時間ができて、顔を出している。

そんな岡崎が目に止めたのは、2年の神崎と、1年の小山のこんな会話だ。


「小山。今日も良いスマッシュ打ってるな。お前の武器なんだからもっと伸ばしていけよ。」

「はい。」


岡崎は、少し苦笑いをしてから口を開いた。


「よう、小山。今日も良いスマッシュ打ってるな。」

「あ、先生。ありがとうございます。」

「でも、相手のプレーを狭められるコースを意識すればもっと良いな。それができれば、もっと決まるぞ。」

「なるほど!そうですね。研究してみます。」


小山が去った後、今度は神崎に声を掛けた。


「お前、いつも小山のスマッシュのこと褒めてるだろ?毎回同じだと、そのうち飽きられるぞ。」

ポイント

岡崎先生の褒め方に注目してみてください。

小山君のスマッシュについて褒めた後、それをさらに活かす方法を提示しています。


こうすることで、相手は自分の長所を確認すると同時に、さらに磨いていこうという新しいやる気を持ちます。


ストーリでは取り上げませんでしたが、褒めることにはもうひとつポイントがあります。

それは、相手に変化があったら、その都度それを伝えてあげることです。

結果ではなく、変化ですよ。


何か新しいスキルを身につけたのなら、もちろん褒める。

スキルの上達はなくても、教え子の意識に何か変化を感じたらそれを褒める。

たとえうまくいかなくても、それが普段と違う結果なら、チャレンジしたことを褒める。


こうすることで、そこまで自分のことを見てくれているのか、という信頼が生まれます。


人間は「慣れる動物」です。

慣れてくると、受け入れる感覚が麻痺してきます。


発展させられることはないか。

新しいことはないか。

常に意識してプレーヤーと接するのが、教え子を伸ばし、結果を出す指導者の姿勢です。


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